千葉県内の自治体病院で働くSさん(25歳)は、介護職の男性と結婚。2歳の子がいる。院内保育はあるが、病児保育をしていないため、子どもが熱を出すと休まざるを得ない。アパートから5分くらいのところに夫の実家があるが、両親はまだ現役で働いているため頼れない。夜勤が重なれば夫婦のどちらかが休んで子どもの面倒を見ることになる。Sさんが職場復帰する時に、夫がアルバイトに切り替え、Sさんの扶養家族に入った。夫の給与は正職員でもボーナスがなく月給16〜17万円。アルバイトになっても月給15万円で大きく変わらない。一方のSさんは月給26〜27万円で年収300万円になるため、Sさんの雇用を優先した。親の看護や介護も子育てと同様に、夫婦のどちらかのキャリアが断たれてしまう。50代の看護師、Mさんは同居する母親が認知症となった。母親は夫の姿が見えないと電話をかけ続けるようになった。1時間でも離れると、思い出したように大根をたくさん切ってしまい、ガスの火はつけっぱなし。台所があやうく火事になりかけたため、目を離せなくなった。夫婦の収入を比べると看護師のMさんのほうが高かったため、夫が仕事を辞めた。子育てや介護に勤め先が寛容でなければ、夫婦のどちらかの職が奪われるのが現実だ。
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