企業と従業員の関係も、日米は極めて対照的です。日本では、最近やや従来と違う動きがみられますが、それでもいぜん終身雇用制の下で労使一体となって会社の発展に努め、社員のロイヤリティ(忠誠度)が高いといった姿が一般的です。ところがアメリカでは企業の業績が悪化すると、簡単に社員を“一時解雇(レイ・オフ)”にします。労使の利害は対立的です。したがって社員の中に、会社への忠誠心はほとんどありません。管理方式も日本では従業貝参加型が主流ですから、自発的な品質管理運動も多くの企業で定着しています。一方、アメリカでは、トップ・ダウン経営が一般的です。ですから、社員が自発的な提言・改良を行うというムードは、一部の例外的な企業以外ではみられません。こうしたアメリカの経営システムが、アメリカ企業の国際競争力を弱めたことは確かに否めません。
法人が支払った年間の保険料が80万円で、その法人の所得が800万円の場合なら、およそ26万4000円(税率33%で計算)も会社の税金が安くなるのです。ただし、受け取った保険金の扱いには注意が必要です。被保険者である経営者が死亡した場合、その保険金は個人事業では遺族に支払われますが、法人契約では法人に支払われます。法人が受け取った保険金は、受取保険金という売上高と同じ収益になるため、その受取保険金にそっくり税金がかかってしまうのです。そこで、受取保険金に見合う額の死亡退職金を経営者の遺族に支給するようにします。死亡退職金は会社の必要経費になるので、受取保険金との収支バランスがとれるわけです。法人が契約する生命保険は、経営者や役員の死亡退職だけに備えるものではありません。役員の定年退職に合わせて満期を迎えるような保険に加入し、支払う保険料を法人の必要経費とし、満期保険金で役員の退職金を支払うということもよく行われます。法人の場合は、このように保険料で節税をしながら役員の退職金にも備えることができるのです。これも個人事業には真似のできない、法人ならではのメリットの一つでしょう。
インドのIT業界の売上高を見ると、2005年度は前年度比31・4%に増加している。インドIT産業の「顔」とでもいうべきインフォシス・テクノロジーズに至っては、02年から07年までの5年間で売上高を5・4倍、時価総額を4・6倍にまで拡大させている。インフォシスのほかに、タタ・コンサルタンシー・サービシズ、ウィプロ、サティヤム・コンピューター・サービス、HCLテクノロジーズといった企業の躍進も見られる。そんなインドのIT産業だが、2007年以降、快進撃にブレーキがかかり、08年になると経済成長は大きく減速し始めた。アメリカのサブプライムローン問題がインドTIT産業への投資を抑制し、各社の業績を圧迫したのだ。インドのIT産業はその売上高の半分以上をアメリカに頼っている。そのため、アメリカの金融危機の影響をもろに受けてしまった。現在のところ、インドのIT業界の先行きは不透明といわざるを得ない。今後、どのように経済の立て直しをはかっていくかが注目されている。